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吉田麻也がリーグ杯決勝を戦った意義。ベスト11にも選出、日本人CBの先駆けに【海外組の真価~日本人選手の現在地】

text by Kozo Matsuzawa / 松澤浩三 photo by Getty Images , Kozo Matsuzawa

リーグ杯で得た特大の成長。悔しい思いを胸に「またここから」

 だがプレミアリーグ挑戦5年目の今季、この大会を通じて得たものも特大だったと教えてくれた。

「今季は試合数も多く戦えているし、前半戦からカップ戦ではチャンスを与えてもらっていた。こういうところに来て、改めてこういう舞台に来るのはいいことだなと思った。是非来年、来年以降は優勝できるようにしたい。いかにカップ戦が大事か改めて今日思い知った」

「サウサンプトンは良いプレーをしたが、ユナイテッドはいい形でゴールを決めた。ただ3失点を喫したのが現実。リーグカップ決勝戦は本当にいい経験になったから、それを糧にして改善していきたい。ウェンブリーの雰囲気は素晴らしかった」

 一部では“日本人最強センターバック”と称される吉田。だがその一方で、“能力は高いがポカがなくならない”と批判の声も聞こえてくる。現在は、まだこの両方であるかもしれない。

 ただ少なくとも、日本人のセンターバックではこれまでに吉田麻也以外に海外のトップリーグで成功した選手はいなかった。フットボールの聖地ウェンブリーで、カップファイナルを戦ったことのある日本人は彼だけである。

 そんな男がまた一つ悔しい思いを経験して「またここから頑張るしかない」と言ってウェンブリーを去っていった。さらなる成長を期待しないわけにはいかない。

(取材・文:Kozo Matsuzawa / 松澤浩三【イングランド】)

【了】

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