3番手として待ち続けたチャンス。決勝で敗れ…「本当にあと少し」
現在の吉田は、プレミアリーグの中堅クラブでレギュラーを張っているという立ち位置だ。しかし絶対の存在ではない。これまで過去3年以上に渡って3番手として辛抱強く待っていたチャンスが回ってきて、両手で必死に掴み取ろうとしている状況だ。
ゴールキーパー同様に経験がものをいうのがセンターバックというポジションだ。吉田は苦しい期間を経ながらも、フォンテやデヤン・ロブレン、トビー・アルデルワイレルド、そしてファンダイクと言ったリーグトップクラスのセンターバックを至近距離から観察して、ポジション争いをしてきた選手だ。センターバックとしては最も脂の乗る28歳になった今、機は熟したと考えるべきだろう。
それだけにここは是が非でもチャンスを奪いたい。そのためには、前述したような小さなディテールをさらに突き詰めていくことが、今後の吉田のさらなる成長につながることになる。
試合後、吉田は「本当にあと少しだなというところだった」と悔しさをにじませた。自身としてはクラブレベルでの初タイトルまであと一歩のところまで近づいていたのだ。そしてこう続けた。
「個人的には、2失点目が痛かったと思う。全体的には良いプレーもしていたし、本当にあと少しでチャンピオンに手が届くところまで来たと思う。チームとして、決勝だけではなく今まで戦ってきたプロセスもすごくいいものだったし、悔しい」