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楠神順平、豪州でリーグ戦全試合に出場中。ACL元王者の主力として奮闘。巻き返し図るリーグ後半戦【海外組の真価~日本人選手の現在地】

text by 植松久隆 photo by Getty Images

元王者として臨むACL。前線に大ベテランを補強

 そんな前線のテコ入れのために1月31日に獲得を発表したのが、35歳の元豪州代表ライアン・グリフィスだった。直近は香港リーグのサウス・チャイナに所属していた、3季ぶりの豪州復帰となるベテランが、ポポヴィッチ監督が探し続けたピースかどうかは分からないが、ACLも開幕する2月の過密日程を見越しての必要な補強ではあった。

 2月に入ってからのWSWのスケジュールは尋常ではない。Aリーグのレギュラーシーズン、そしてACLのグループステージと2つの重要な大会が同時進行する非常にタフな日程に突入している。Aリーグのレギュラーシーズンの優勝が無くなった今、WSWのクラブとしてのフォーカスは2つ。まずはレギュラーシーズンで着実に勝ち点を積みあげ、6位までの「ファイナル圏内」を確実なものとすること。そして、ACLのグループステージを確実に戦い、次のラウンドに勝ち上がるための勝ち点を積み上げることだ。

 楠神も「ACLに向けて、モチベーションは上がってきている。元王者としてとても大事な大会だし、そこで(浦和)レッズと戦えるのは、自分としてもすごくテンションが上がる」とACLにも気合いが乗っている。

 ACLの今季初戦の浦和戦(2月21日)に向けては「確かに僕らもしんどい。でも、Jリーグ勢もシーズン初めで結構きついだろうし、そこはもうお互い様なので、とにかく勝ちたい」と抱負を語っていた楠神だが、その試合では悔しい思いをした。日程の関係でベスト・メンバーを組めずに臨んだこともあったとは言え、0‐4での力負けに黙って唇を噛んだ。

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