考慮すべき右足首の負傷。最近はプレー内容も向上
虎視眈々と出場機会を伺う日々が続く。ボルシア・ドルトムントの香川真司が後半戦に入ってから90分間フル出場したのは、1月21日の開幕節ブレーメン戦のみ。続く29日マインツ戦、2月4日ライプツィヒ戦、さらに8日に行われたDFBポカールのヘルタ・ベルリン戦は、ベンチ入りしたものの出番は訪れなかった。
2月11日のダルムシュタット戦では、62分から途中出場して28分間プレー。14日のCLベンフィカ戦では、ベンチ入りしたがまたも出番はなかった。18日のボルフスブルク戦では、73分から途中出場して17分間プレー。そして25日のフライブルク戦では、76分から途中出場して14分間プレーした。
この一連の流れを端的に捉えると、現在の香川は“主力”ではなくて“控え”ということになる。しかし、それが香川の実力をそのまま反映したものかというと、そうとも言い切れない。
まず考慮すべきは、長く右足首の負傷を引きずっていたことだ。昨年のシャルケ戦で右足首を負傷して以来、なかなかコンディションが整わなかった。後期開幕節ブレーメン戦の後で、香川は「しっかり治すんだったらまだ時間がかかる。たまに痛みを感じる時はありますし、まだ100パーセントというわけじゃない」と語っていた。
それが「コンディションは良い。日々良い練習に取り組めて、どの試合に向けても準備はできている」と話したのは、ダルムシュタット戦の後のことである。
よって2月の終わりにかけて、途中出場ながらプレー時間を確保していることは、身体の状態と無関係ではないだろう。ゴールとアシストは記録してないが、対人での強さを発揮するなど、ダルムシュタット戦に比べれば、途中出場が続いた2月下旬の連戦は内容も向上している。