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香川真司 8年前

香川、出番減少は実力の反映か?「クライフの方法論」から見えたドルトの“主軸”【海外組の真価~日本人選手の現在地】

これまで日本代表をけん引してきた選手たちが所属クラブで出場機会を失い、踊り場にあるように思える日本サッカー。いま改めて海外組の現在地を探っていきたい。今回取り上げるのは、ドルトムントの香川真司。今季の公式戦では全33試合のうち出場は15試合とチームの絶対的な主力とはいえず控えという立場が続いているが、果たしてそれは実力を反映したものなのだろうか? トーマス・トゥヘル監督は、かのヨハン・クライフの方法論を参考にしているように見えるが、その中で香川が終盤戦に向けて再び主軸へと返り咲くチャンスはあるかもしれない。(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)

text by 本田千尋 photo by Getty Images

考慮すべき右足首の負傷。最近はプレー内容も向上

香川真司
ドルトムントの香川真司【写真:Getty Images】

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 虎視眈々と出場機会を伺う日々が続く。ボルシア・ドルトムントの香川真司が後半戦に入ってから90分間フル出場したのは、1月21日の開幕節ブレーメン戦のみ。続く29日マインツ戦、2月4日ライプツィヒ戦、さらに8日に行われたDFBポカールのヘルタ・ベルリン戦は、ベンチ入りしたものの出番は訪れなかった。

 2月11日のダルムシュタット戦では、62分から途中出場して28分間プレー。14日のCLベンフィカ戦では、ベンチ入りしたがまたも出番はなかった。18日のボルフスブルク戦では、73分から途中出場して17分間プレー。そして25日のフライブルク戦では、76分から途中出場して14分間プレーした。

 この一連の流れを端的に捉えると、現在の香川は“主力”ではなくて“控え”ということになる。しかし、それが香川の実力をそのまま反映したものかというと、そうとも言い切れない。

 まず考慮すべきは、長く右足首の負傷を引きずっていたことだ。昨年のシャルケ戦で右足首を負傷して以来、なかなかコンディションが整わなかった。後期開幕節ブレーメン戦の後で、香川は「しっかり治すんだったらまだ時間がかかる。たまに痛みを感じる時はありますし、まだ100パーセントというわけじゃない」と語っていた。

 それが「コンディションは良い。日々良い練習に取り組めて、どの試合に向けても準備はできている」と話したのは、ダルムシュタット戦の後のことである。

 よって2月の終わりにかけて、途中出場ながらプレー時間を確保していることは、身体の状態と無関係ではないだろう。ゴールとアシストは記録してないが、対人での強さを発揮するなど、ダルムシュタット戦に比べれば、途中出場が続いた2月下旬の連戦は内容も向上している。

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