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Jリーグ 8年前

磐田、開幕戦で見えた現在地。自信深めた守備と構築途上の攻撃。無失点で上々のスタート

25日、セレッソ大阪との開幕戦に臨んだジュビロ磐田。中村俊輔の移籍加入もあり大きな注目が集まったが、試合はスコアレスドローに終わった。名波監督率いるサックスブルーは攻撃面で課題を残したものの、キャンプ中から取り組んでいた守備の部分では一定の収穫を得られたと言えそうだ。(取材・文:青木務)

text by 青木務 photo by Getty Images

終始硬い展開。紅白戦で広がっていた同様の光景

ジュビロ磐田に加入した中村俊輔。低い位置でボールを受けゲームメイクを試みた
ジュビロ磐田に加入した中村俊輔。低い位置でボールを受けゲームメイクを試みた【写真:Getty Images】

 構築段階の攻撃と、チーム全体で意思統一を図ってきた守備。今後突き詰めるべき課題と、ここまでの取り組みに対する成果がより鮮明に表れた。

 2月25日、J1開幕戦。ジュビロ磐田はセレッソ大阪のホームに乗り込み、0-0と全8試合で唯一のスコアレスドローを演じ、勝ち点1を持ち帰っている。オープニングゲームということもあってか、終始堅い展開となった。

 C大阪がもっと高い位置から仕掛けてくると磐田は分析していたが、ユン・ジョンファン監督率いるチームはブロックを作って対応する。「相手の両SBがなかなか上がってこなかった」と太田吉彰が振り返ったように、サイドを駆け抜けるスペースは埋められており、ダイナミックな攻撃は影を潜めた。

 磐田は中盤でボールを回しながら攻め手を窺うも、有効なボールが前線に入ったとは言いがたい。川又堅碁らの動き出しに合わせてパスが出る場面は少ない。一方で、出し手のタイミングで前線の選手が相手マークを外すような動きも乏しい。イメージの共有、すり合わせはまだ道半ばだ。

 そして、それは戦前からある程度予想されたことでもある。

 試合2日前に磐田は紅白戦を行ったが、C大阪戦でスタメンを張ることになる主力組はチャンスらしいチャンスを作れずにいた。後ろでボールは回ったものの、縦にボールが入らずアクションが全く生まれなかった。「相手を動かせている感覚がなかった」と宮崎智彦は話し、大井健太郎も「点を取るにはもっと大胆なことが必要かなと思う」と振り返った。

 果たして、ヤンマースタジアム長居でも同じような光景が広がった。これがサックスブルーの現在地であり、試合を重ねるごとにグレードアップが望まれるポイントだ。

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