指揮官ラニエリは解任。泥を食い漁るような覚悟が必要に
したがってクラウディオ・ラニエリ監督は……。いや、彼は2月23日(現地時間)に解雇された。当面はアシスタントマネジャーのクレイグ・シェークスピア、コーチのマイク・ストーウェルが暫定的に指揮を執るが、彼らのキャリアを踏まえると、過酷な残留争いを生き残るプランを持っているとは思えず、ラニエリ解任に伴う喪失感を和らげることも至難の業だ。
かつてマンチェスター・ユナイテッドを率いたサー・アレックス・ファーガソン氏は、言葉で選手に鎧をかぶせ、対戦相手に呪いをかけた。しかし、経験不足のシェークスピアとストーウェルには酷な注文である。
いま、レスターが置かれている状況は非常に厳しい。プラス材料が見当たらず、今シーズンひとつも勝っていないアウェーでマンチェスター・シティ、アーセナル、ウェストハム、エバートンといった強豪・曲者との対戦を残すプレミアリーグ最終盤の日程も厄介だ。
王者の矜持とかいう高尚な感覚は捨て、泥を食い漁るような覚悟が必要だ。
(文:粕谷秀樹)
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