CLの優先度を下げリーグ戦に全力を。岡崎が救世主に?
ただ、そのほかの主力はすべて残留した。お互いの気心は知れており、個々の特徴もからだのなかに染みこんでいる。そう、昨シーズンをイメージすることが大切だ。
コンパクトな4-4-2を維持し、チャレンジ&カバーを心がけなくてはならない。決して巨大勢力ではないレスターが昨シーズンのプレミアリーグを制した主因は、フットボールの基本を徹底したことだ。インテンシティ、スプリント、そして走行距離と敢闘精神を前面にアピールした一年前を再現できれば、おのずと勝点は増えていくに違いない。
また、クラウディオ・ラニエリ監督はベスト8進出の可能性が出てきたチャンピオンズリーグのプライオリティを下げ、過度なローテーションは避けた方がいい。とくに中盤センターだ。
ダニー・ドリンクウォーターの負担を軽減するためにも、守備力重視の人選が望ましい。現時点ではウィルフレド・ディディがベターだ。無闇にポジションを開けるようなタイプではなく、運動量も豊富であるため、加齢の影響で過密スケジュールに苦悶するモーガンもフォローできるのではないだろうか。
そして、2トップの一角には岡崎慎司だ。無駄走りに終わってもプレスをかけ続けて対戦相手を不快にすると同時に、チームに喝とスイッチを入れるタイプこそが、意気消沈のレスターでは救世主になりうる。
いまこそ岡崎の献身性、データには表れない貢献度を再認識しなくてはならない。90分間フル稼働が可能なハードワーカーを途中で代えたり、ベンチに置いておいたりするだけの采配はまさしく愚行、奇策である。