柴崎は無言貫くも…手応えを感じた表情
居残り練習組も引き上げ、何人かの選手が帰路に着いたとき、クラブハウスから柴崎が姿を見せた。ボレゴGMやアルフォンソ・セラーノSD(スポーツディレクター)、選手代表のスソとロベルト佃氏を交えて数分間会話し、その中ではこれまでになかった笑顔も見せていた。
そして会話を終えると、日本からやってきた家族連れのもとに歩み寄り「写真撮りますか?」と一言かけ、2人の子どもたちと交流。地元サポーターとの“セルフィー”にも応じ、その様子をメディアがカメラをかついで追った。
果たしてコンディションはどうなのか。全体練習復帰の目途はたっているのか。柴崎にその問いをぶつけたが、無言のままで明確な答えは得られなかった。ただその険しい表情は不安げというよりも手応えを感じている時のものに近く、心身の状態が上向いて凛々しさが増しているように感じられた。
ただ、柴崎の代わりに取材に応じたロベルト佃氏は「まだ次の試合があるのでコメントしないようにしている。クラブと話をして徐々に徐々にやっていく」と本格的な練習復帰に向けて慎重な姿勢を崩していない。懸念材料とされていた“ホテル暮らし”もしばらく続くと認めている。
一方で地元メディアが「柴崎は明日にもチームの全体練習に合流するのではないか」と報じた通り、希望的観測が存在することも確かだ。ホテルにこもりがちと伝えられていたが、ストイックな性格で知られる柴崎なら、いわゆる“コソ練”を欠かすとは思えない。
幸いリゾート地で長期滞在の旅行者も多いテネリフェにはフィットネスジム付きのホテルも多くあり、ホテルにこもっていてもトレーニングを積むことができる環境は整っている。