ザルツブルクの南野拓実【写真:Getty Images】
日本代表MF南野拓実が所属するオーストリアのレッドブル・ザルツブルクは、今季国内リーグで優勝を飾ったとしても来季のチャンピオンズリーグ(CL)出場を逃すことになってしまうかもしれない。地元紙『ザルツブルガー・ナハリヒテン』が22日に伝えている。
オーストリア1部で3連覇中のザルツブルクは今季序盤戦では出遅れたが、その後着実に勝ち点を重ね、ウインターブレイク明けの初戦で首位に浮上。先週末のリート戦には南野のハットトリックなどで6-1の大勝を飾り、連勝を6に伸ばして首位を守っている。
このまま優勝を飾ったとすれば、ザルツブルクは来季CLの予選2回戦から出場することができる。だが、ドイツ・ブンデスリーガで躍進する“姉妹クラブ“の存在によりその出場権を失う可能性が懸念されている。
ザルツブルクと同じく飲料会社レッドブルが事実上の親会社であるRBライプツィヒは、今季初めて1部に昇格したチームでありながらも上位に進出し、現時点で首位バイエルン・ミュンヘンに次ぐ2位。このままなら来季のCL出場権を獲得できる可能性が高いが、欧州サッカー連盟(UEFA)は同一のオーナーが運営する2クラブが同じ大会に出場することを禁じる規定を設けている。
UEFAが認めなければどちらか一方がCL出場権を失う可能性もあるが、現時点では具体的な見通しは不透明。RBライプツィヒのオリバー・ミンツラフCEOは「我々は何も心配していない。出場権を獲得すれば、来季の欧州で戦えることを疑う理由はない」と楽観的な様子を見せている。
UEFAも現時点では対応を明確にはせず、各チームの出場権獲得が決定してから対処するという姿勢を取っている。「ルールが存在するのは事実だが、現時点では全て憶測でしかない。参加クラブが出揃う6月はじめにはより具体的な情報が出るだろう」とスポークスマンによるコメントが伝えられている。
ザルツブルクは今季もCL予選2回戦からの出場権を獲得したが、2回戦、3回戦を突破したあとプレーオフで敗退に終わり、現在はヨーロッパリーグで戦っている。来季こそはCL本大会初出場を果たしたいところだが、ピッチ上で結果を出すこと以外の困難が立ちはだかることになるかもしれない。
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