高萩洋次郎は韓国で「進化」した
確かに加入2年目となった2016シーズン、彼はさらにパワーアップした。移籍当初は体の当たり、いわゆる「線が細すぎる」という指摘もされるなどフィジカルがやや不安という意見もあった。
しかし彼はパス能力に加え、それこそ闘争心あふれるプレーでFCソウルの中盤で最も中核的存在へと君臨した。2016シーズンの記録は1ゴール4アシスト。目立たない数字かもしれないが、ファン・ソンホン監督から期待されていた広い視野、そこから適材適所にパスを散らす能力を思う存分活かしたのはもちろん、ミドルから放つシュート能力も見せつけ、FCソウルの中盤をけん引した。
全北現代の勝ち点没収があったとはいえ、長いリーグ戦でFCソウルが逆転優勝できたのはこの男の支えがあったからといえるだろう。この「進化」が韓国での成功につながったのは紛れもなく事実だ。彼の日本での2017シーズンにおいてポジティブな影響を与えるはずである。
Jリーグよりも守備面でタフなKリーグで怪我なくフルシーズンを送った彼が、日本でもいい成績が残せると信じている。その進化した姿を、再び韓国のファンに披露する日が来ることを祈るばかりだ。
(取材・文:キム・ドンヒョン【城南】)
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