大黒柱・中村俊輔が退団。チームは大幅に若返りへ
オフシーズン最も大きな話題となったのは、間違いなく中村俊輔のジュビロ磐田移籍だろう。チームの柱であり、顔だったスター選手が退団。日本サッカー界が揺れた。他にも榎本哲也や兵藤慎剛、小林祐三といったチームを長らく支えてきたベテランが横浜を去った。
その結果、今季の横浜FMは大幅に若返り、リオデジャネイロ五輪世代と言われる23歳前後の選手が最大派閥となった。Jリーグ全体を見てもこれほど若いチームはほとんどない。
ゆえに若い選手の奮起が今季の成績に直結する。サイドバックの松原健や山中亮輔、昨季5得点の富樫敬真、昨季終盤に出場機会を増やした新井一耀やパク・ジョンスには年間を通したコンスタントな活躍が求められる。
また、ともに22歳で新加入のミロシュ・デゲネクとダビド・バブンスキーにかかる期待も大きい。オーストラリア代表の前者は守備の新たな柱として、バルセロナの下部組織出身でマケドニア代表の後者には攻撃にアクセントを加えるプレーが期待される。
そして長年の課題だったエースストライカー不在も解決しそうだ。セルビアの名門レッドスター・ベオグラードで昨季20得点を挙げ、リーグMVPに輝いたポルトガル人FWウーゴ・ヴィエイラを獲得。調整の遅れが指摘されているものの、本来の力を発揮できれば十分に年間二桁得点を奪えるポテンシャルを秘めている。