いかにもドルトムントが苦手な“曲者”たち
それでもヴォルフスブルクは前節は好調のホッフェンハイムを2-1で退けている。顔ぶれを眺めてみれば、FWにはベシクタシュに所属した15/16シーズン、トルコ・スーパーリーグ得点王に輝いたマリオ・ゴメス。今冬にマインツから移籍してきたトルコ代表MFユヌス・マリ、レンヌからやってきた“新参者”ポールジョージ・ヌテプ。そして古株のヴィリーニャ、ルイス・グスタボ、リカルド・ロドリゲスと、曲者揃いだ。
こうした下位に低迷する曲者集団は、11日のダルムシュタット戦がそうだったように、まさに現在のドルトムントが苦手とする相手である。また今季のドルトムントはCL直後の試合の戦績が芳しくない。そういった意味でも、ベンフィカ戦のパフォーマンスをいったん忘れて、改めて集中して取り組む必要がありそうだ。
ヴォルフスブルク戦で、香川真司に出番は回ってくるだろうか。ベンフィカを圧倒したとはいえ、敗北したのは紛れもない事実。連敗を脱するためにも、何らかのテコ入れがあってもおかしくはないだろう。ドイツ紙『キッカー』の情報によれば、ゲッツェも戦列に復帰する見込みで、再びポジション争いは激しくなる。
香川は出番のなかったベンフィカ戦では、チームの「経験不足」を感じて「ここで勝ちきれないのが今のチーム状況」と分析した。自身は「出れば全然やれるという気持ちを持っていました」と言う。出場となれば、そうしたチームの「経験不足」を補いたいところだ。
(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)
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