10人の監督が入れ替わったJ2。注目は3人のスペイン人新監督
オフシーズンを通して監督人事に動きのあったJ1クラブはそう多くはない。1部リーグでは4チームが監督を交代させただけだ。
4つの監督交代のうち、クラブが自ら起こした動きだったと本当に言えるのは吉田達磨新監督のヴァンフォーレ甲府と三浦文丈新監督のアルビレックス新潟くらいだ。長らく待ち望んでいたユン・ジョンファン新監督を迎え入れたセレッソ大阪では、大熊清前監督はその仕事からずっと逃げ出したがっていたかのようだった。
鬼木達が川崎フロンターレの監督の座に引き上げられたのも、等々力で5年間を過ごした風間八宏前監督が仕事の舞台を変えたいと望んだことによるものだ。
その風間監督は、J2で初めてのシーズンを戦う名古屋グランパスをすぐにトップリーグに復帰させるという任務を課されることになる。J2では他にも多くのクラブが新監督を迎えており、グランパスも含め10チームが新シーズンに向けて監督を交代させている。
中にはJリーグでお馴染みの顔もいる。ともにジュビロ磐田の元監督である森下仁志と柳下正明は、それぞれザスパクサツ群馬とツエーゲン金沢を率いる。木山隆之は愛媛FCからモンテディオ山形へと移り、元清水エスパルス・京都サンガの大木武監督はFC岐阜で指揮を執る。
加えて、経験は浅いがこれからのし上がっていこうとする監督たちもいる。元柏レイソルコーチの布部陽功は、初の監督経験となる京都サンガで田中マルクス闘莉王らを率いる。イビチャ・オシムの通訳から自ら指導する側に転じた間瀬秀一は、J3のブラウブリッツ秋田から愛媛の木山前監督の後任へとステップアップしている。
だがそれ以上に注目を集めるのは、スペインからやって来て日本で初めて仕事をする3人の監督たちだろう。