バイエルン相手に何もできずに終わったアーセナル
試合開始からボールを保持されたアーセナルは全員がハーフウェーラインまで下がり、ブロックを構築せざるを得ない展開に。バイエルンの素早いプレッシャーもあり、跳ね返してもセカンドボールをバイエルンに拾われ、二次、三次攻撃を受ける。
11分にアリエン・ロッベンがカットインから左足のシュート。得意の形でバイエルンが先制に成功する。ロッベンのフィニッシュは素晴らしく、GKのダビド・オスピナにはノーチャンスであった。しかし、人はいるのにプレッシャーは甘く、ロッベンの左足の正確さは分かっていないはずがない。あまりにも簡単に先制点を与えてしまった。
それでも30分にはロベルト・レバンドフスキがPKを与えてしまう。アレクシス・サンチェスのキックをマヌエル・ノイヤーが1度は止めたものの、弾かれたボールを押し込んでアーセナルが同点に追いつく。
前半終了時のスタッツをUEFAの公式サイトから見てみると、ポゼッション率は74:26、パス成功率は90:58、パス本数は417:109といずれもバイエルンが上回った。アーセナルが上回った主要スタッツは走行距離だけであったが、これはボールを持たれたことによって走らされたものによると考えられる。
53分、ロッベンが作ったスペースにフィリップ・ラームがオーバーラップをかけ、クロスにレバンドフスキが滞空時間の高いヘッドで合わせてバイエルンが勝ち越し。56分には中央を崩してチアゴ・アルカンタラがゴールを奪う。チアゴは64分にもCKのセカンドボールを叩き込み、今日2点目。88分にはトーマス・ミュラーがとどめのゴールを奪い、5-1でバイエルンがファーストレグをものにした。
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