DAZN、ドイツでは放映権取得せず。日本は先鋭的事例に
DAZN(ダ・ゾーン)にとっても国内リーグを配信することは、先鋭的な事例となりそうだ。
DAZNが2100億円の放映権料で、Jリーグと2017シーズンから10年間の契約を締結したことは周知のとおりである。英国のPerform Groupが提供するライブストリーミング・サービスは、昨年の8月からドイツ、スイス、オーストリアの3ヶ国でもスタートした。
現在ドイツにおいて、DAZNではブンデスリーガ1部及び2部のハイライトのみが視聴可能だ。そして昨年6月9日のブンデスリーガの発表によれば、17/18シーズンから20/21シーズンの4年間に渡って、Perform Groupはハイライト(Highlight-Clips)の放映権を取得している。
DFL(ドイツサッカーリーグ)は、17/18シーズンから20/21シーズンのブンデスリーガ1部及び2部と入れ替え戦、そしてスーパーカップを含む放映権を17のパッケージに分けて提供し、公平で透明性のある無差別な競争入札を行った。
その結果、ライブ利用の権利については、土曜と日曜開催は『Sky』が取得し、『EURO SPORT』が金曜開催の試合と1部及び2部入れ替え戦、そしてスーパーカップの試合の放映権を取得。『Sky』も『EURO SPORT』も有料衛星放送だ。他には公共放送『ZDF』が2部入れ替え戦とスーパーカップのライブ利用の権利を取得している。なお、Perform Groupが取得したハイライトの放映権は、2次利用のパッケージに分類される。
放映権の落札金額は、4年間で入札各社総額46億4000万ユーロ(約5570億円)。1年間に換算すると、約10億ユーロ(約1200億円)となる。あくまでブンデスリーガと比較した場合だが、今回DAZNが契約を締結した10年間で2100億円というJリーグの放映権料は、さほど高くはないと言えるだろう。