ドルトムントの礎を築いたクロップ
繰り返しになるが、今季のドルトムントは“挑戦者体質”だ。グループFで対戦したレアル・マドリーだけでなく、バイエルン・ミュンヘンやRBライプツィヒといったブンデスの上位チームに対して、好ゲームを演じてきた。
それは端的に言うと、はっきりとした型を持っているチームに対しては、こちら側もはっきとした対策を立てて、形を決めて臨むことができる。よって、香川真司が「チームとして徹底した形がなかなか作れていない」と言及する中で、特定のゲームでは結果を残すことができる。
現段階のドルトムントのサッカーの礎を築いたのは前監督ユルゲン・クロップだが、その本質はカウンター。リアクション型のサッカーで力を発揮しやすいDNAは、まだドルトムントに残っているようだ。
そう考えると、やはり“アウトサイダー”であることが、ボルシア・ドルトムントの本質なのかもしれない。ブンデスでなかなか安定した結果を示せていない今が、かつて12/13シーズンに決勝まで駆け上がった時のような、“挑戦者体質”をもう一度再確認するタイミングなのではないだろうか。