香川真司【写真:Getty Images】
ボルシア・ドルトムントは現地時間11日、ブンデスリーガ第20節でダルムシュタットと対戦し1-2で敗れた。
アウェイに乗り込んで最下位のダルムシュタットに序盤から主導権を握られたドルトムント。トーマス・トゥヘル監督は18歳で下部組織所属のMFゼニス・ブルキッチをデビューさせるなど若手を大量に起用したが、GKロマン・ビュルキの奮闘がなければ大量失点していてもおかしくない低調ぶりだった。
香川真司は1-1で迎えた後半途中から出場し、およそ30分間プレーした。公式戦4試合ぶりの出場となったものの、勝利を引き寄せる活躍は見せられず。試合結果についても「最下位の相手にアウェイで負けたのはすごくもったいない」と落胆している。
「前半の立ち上がりからセカンドボールも含めて相手に支配されていた。ただ最後の質のところで、地力で勝れるところはあった。チャンスもあった中、今日は気持ちの部分が負けていたのかなと思う」
先に1点を決められてから、1点取り返すまでをベンチから見つめていた香川は、勝てるチャンスがありながらちょっとした差を埋めきれなかったことを悔やんでいる。「先に失点してしまったことで、チームとしての戦い方がすごく単調に、焦るサッカーにならざるを得なかった」とゲーム運びの拙さも指摘している。
また、「今はチームとして徹底した形がなかなか作れていないというのはすごくある」と年明けから調子が上がりきらない原因を分析する。これからも続いていく過密日程の中では、苦しい時も、誰が出ても同じように試合をコントロールして地道に勝ち点を積み重ねていかなければならないことを、香川はよく理解している。
ただチーム全体の流れが悪いからといってネガティブな思考に陥るわけではない。香川は「今日は難しい展開になりましたけど、また次の試合に向けて準備していくしかない。特にこういう状況の中では、やり続けていくしかない。もちろんチームとしてネガティブな結果で、少しもったいない負けですけど、ポジティブに、明日もまた準備していくだけ」と、次の試合に向けて気持ちを切り替えている。
今週はチャンピオンズリーグが再開し、ドルトムントは現地時間14日にアウェイでベンフィカとの決勝トーナメント1回戦1stレグに臨む。悪い流れを断ち切るために、チーム一丸となっての勝利が必要だ。
(取材:本田千尋【ダルムシュタット】、文・構成:編集部)
【了】