イタリア人レフェリーのニコラ・リッツォーリ氏【写真:Getty Images】
イタリアレフェリー協会(AIA)は6日、ワールドカップ(W杯)2014ブラジル大会の決勝で主審を担当したイタリア人レフェリーのニコラ・リッツォーリ氏が、2018年に開催されるロシアW杯への出場を辞退する意向を表明したことを発表した。
リッツォーリ氏は、2007年から国際審判員としても活躍しているサッカー審判員だ。同氏はチャンピオンズリーグ決勝とW杯決勝の両方で主審を務めた経験を持ち、国際サッカー歴史統計連盟(IFFHS)によって2014年と2015年に2年連続で年間最優秀レフェリーに選出されているイタリアで最も優秀なレフェリーだとされている。
現地時間5日に行われたユベントスとインテルの対戦(1-0)で物議を醸しだす判定をした主審として現在批判の的にされているリッツォーリ氏は3日、AIAのマルチェッロ・ニッキ会長へロシアW杯への出場を辞退する意向を記した手紙を提出。
その手紙の中で同氏は、「全てのものに始まりがあれば、全てのものに終わりがある」という題で始めると、「私がこれまで感じることができた同じ感動をその他の者たちが共有し、体験することができることを祈り、私は同様のチャンスを他の者たちに譲ることが相応しいと考えている」と述べ、ロシアW杯への出場を辞退する意向を伝えた。
その一方で、伊メディア『スポルトメディアセット』によると、リッツォーリ氏は来年もセリエAでレフェリーを続けるようだ。また、同氏は、AIAの公式サイトに掲載されているこの手紙を3日に書いていることから、その後に行われたセリエAの試合で起きたエピソードや論争は、同氏の決断に影響を与えていないと報じられている。
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