「攻守の切り替え」で圧倒したチェルシー
勝ち点9の差で迎えたチェルシー対アーセナルの“ビッグロンドンダービー”はアーセナルにとって、リーグ優勝のためのラストチャンスと言える試合だった。勝てば勝ち点は6に縮まる。しかし、チェルシーはチームとしての完成度でアーセナルを大きく上回り、勝ち点を12差に広げた。
思い起こせば、今シーズン初めての両チームの顔合わせとなった9月の第6節ではチェルシーは4バックを採用しており、アウェイで0-3という悪夢の大敗を喫した。この試合中にアントニオ・コンテ監督は3バックへの変更を決意し、翌第7節のハル戦から第20節にトッテナムに負けるまで13連勝を達成した。
第6節のアーセナル戦後に8位だった順位は第12節ミドルズブラ戦で首位に立つと、その後は安定した戦いで2位以下を徐々に突き放し、今節の勝利で2位とは勝ち点9の差を付けた。今シーズンのチェルシーの戦いぶりを見ると、3連敗をすることは考えづらく、なおかつ2位以下のチームがなかなか差を詰められないところを見ると、チェルシーのプレミアリーグ優勝はほぼ間違いないと言っていいだろう。
今シーズンのチェルシーの強さを支えているのは何と言っても「攻守の切り替え」だ。前線のジエゴ・コスタやエデン・アザールも献身的に守備をしている。その守備から攻撃への切り替えで相手を圧倒する。
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