「我々はドイツ王者になるつもり」。獰猛な新勢力がドルトムントに襲いかかる
つまりマインツ戦では、コンディションを考慮してローテーションが組まれた可能性がある。もちろんトーマス・トゥヘル監督はゲレイロを相当に気に入っており、カストロについては昨年9月にドイツ代表から落選した時には「100%選ばれると信じていた」と失望を露わにする程に評価している。しかし、同時に香川についても昨年11月には「完全にプランに入れている」と語っていた。
そして年が明けてからの香川は、ウインターブレイク中のテストマッチからブレーメン戦まで先発出場を続けてきた。ブレーメン戦で失点に関与するような致命的なミスがあった訳でもなく、状況をもうしばらく注視する必要はありそうだ。もっともRBライプツィヒ戦では、セカンドボールや1対1の勝率といったフィジカル面が重要視されることを考えれば、香川はベンチスタートだろうか。トゥヘル監督はRBライプツィヒ戦を「フィジカル面でもメンタル面でもとても骨の折れる試合」と予想する。
RBライプツィヒのオリバー・ミンツラフ社長は、野心を剥き出しにする。
「長期的に我々は、次の5年から10年の間にはヨーロッパの大会に継続的に出場を続けて、ドイツ王者になるつもりだ」
王位を虎視眈々と狙う、獰猛で異質な挑戦者を、ドルトムントは止められるだろうか。
(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)
【了】