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「日本サッカーの伝道師」。2日に死去した岡野元JFA会長を川淵氏らが追悼

text by 編集部 photo by 写真:フットボールチャンネル編集部

岡野俊一郎
2日に死去した元JFA会長の岡野俊一郎氏【写真:フットボールチャンネル編集部】

 元日本サッカー協会(JFA)会長の岡野俊一郎氏が、肺がんのため2日夜に85歳で死去した。田嶋幸三現会長や川淵三郎JFA最高顧問らが、JFAの公式リリースを通して岡野氏への弔意を表している。

 岡野氏は選手・指導者として活躍したあと、JFA会長など日本サッカー界の要職を歴任。2002年日韓ワールドカップの成功も含め、長年にわたって日本サッカーの発展に尽力した。日本オリンピック委員会(JOC)理事や国際オリンピック委員会(IOC)委員なども務め、サッカーに限らずスポーツ界全体への多大な貢献を果たしている。

 2008年に死去した元JFA会長の長沼健氏、2009年に死去した元JFA理事の平木隆三氏、2015年に死去した“日本サッカーの父“デッドマール・クラマー氏らに続いて、日本サッカー界の功労者がまた一人世を去ることになった。JFAを通して伝えられた各氏の追悼の言葉は以下のとおり。

▽田嶋幸三JFA会長
「昨年11月末に岡野さんからご連絡をいただき、入院されている病院に行きました。これまでのサッカーの話やこれからのこと、本当に色々なお話を伺いましたが、ご自分の死期を意識されているような話しぶりで、一抹の寂しさを感じました。若い頃、サッカーの勉強をしていると、必ず、岡野さんが訳された文献にあたり、岡野さんのお名前を見る度、日本サッカーの国際的な窓口であり、広く世界に扉を開いている方だと思っていました。今頃、クラマーさん、長沼さん、平木さんと天国で会っているのかもしれません。心からのご冥福をお祈りします」

▽川淵三郎JFA最高顧問
「東京オリンピック、メキシコオリンピックともにクラマーさんの教えは全て岡野さんを通じて、我々選手に伝えられました。そういう意味で、“日本サッカーの伝道師”と言えるでしょう。サッカー以外にもIOCやJOCの要職を務められ、また、教育にも携わるなど幅広く活動されました。日本サッカーの誇りというべき方でした。謹んでご冥福をお祈りします」

▽小倉純二JFA最高顧問
「デッドマール・クラマーさんを招へいしたときから、岡野さんは長沼健さん、平木隆三さんとタッグを組み、日本サッカーの躍進に力を尽くされました。JSLの創設にも携わられたわけですが、JSLがなかったらJリーグもできなかったわけで、岡野さんは、まさに日本サッカーの黎明期を支え、日本サッカーの基礎を築いた偉大な方です。心からの感謝を申し上げます」

▽大仁邦彌JFA名誉会長
「メキシコ大会後にスタートした『ダイヤモンドサッカー』は岡野さんの代名詞であり、サッカーの普及に大きく貢献しました。岡野さんの後を引き継ぐ際、岡野さんの解説があまりに評判がよかったため、大きな重圧を感じましたが、岡野さんの後を継ぐことができたことは光栄でした。日本サッカーにとってかけがえのない方でした。ご冥福をお祈りします」

【了】

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