吉田麻也、プレミア5年目で再びレギュラーに。監督も強い信頼感
プレミアリーグ5年目の今季、吉田麻也はサウサンプトン加入1年目の2012/13シーズン以来となるレギュラー復活を果たしている。
フィルジル・ファンダイクとジョゼ・フォンテというリーグ屈指のCBパートナーの牙城を崩したわけではない。冬の市場に入ってキャプテンのフォンテが移籍した背景があり、棚ぼたでレギュラーの座が転がってきたという見方もできるかもしれない。
しかしながら、今季はカップ戦を主戦場として定期的に起用され、限定的ながら吉田は与えられた機会で安定したパフォーマンスをし続けてきた。だからこそクロード・ピュエル監督はこの日本代表にレギュラーを託せると判断したのだろう。
信頼度の高さは、今月18日のFAカップ、対ノリッジとの試合でキャプテンに指名されたことからも分かる。その理由について指揮官は次のように説明した。
「麻也はとても良いシーズンを送っている。(起用された際には)高い集中力でいいプレーをし、1対1の局面でも強さを見せて、充実している。開幕からここまで確実に成長している。それだけに、若い選手に囲まれたこの試合でキャプテンマークを彼に与えるのは大切だった。麻也は自信を養うことができたし、常にフォアザチームの精神を持つ彼は、それに値する」
それ以前も、今季のリーグ戦でフォンテが出場しない際のローテーションで、吉田は代役を担ってきた。そしていざこのポルトガル代表DFがウェストハムに移籍した現在は、外部から補強するのではなく、先発の座に収まったのである。
サウサンプトンは1月の市場で新CBを獲得しなかった。リバプールのママドゥ・サコやエバートンのフィル・ジャギエルカの名前がレギュラークラスの後釜候補に挙がったものの、最終的に指揮官は守備陣のテコ入れを図ることはなかったのだ。
さらにいえば、22日のレスター戦でファンダイクが足首のケガをしていなければ、こういった噂さえもなかったかもしれない。それくらい今の吉田のパフォーマンスは充実しており、プレミアリーグの中堅クラブでレギュラーを張れる存在としてついに殻を突き破ったかにも映る。