リーグ連覇、ACL初制覇も見据えたシーズンに
リーグ2連覇はもちろん、アジアチャンピオンスリーグ初制覇も目標となる。レアル・マドリーと渡り合い、ワールドクラスを目の当たりにしたことで、クラブW杯の舞台にもう一度立ちたいという思いは強い。今回の大型補強もより高いレベルを見据えたもので、前線に関してはそれだけの戦力は揃ったといえる。
一方、GKと最終ラインに不安があるのも事実。レギュラー組については心配ないが、バックアッパーの不在が気になるところ。鹿島のゴールマウスを守り続ける曽ヶ端準は今なおリーグトップレベルだが、控えは心もとない。
昨シーズンは、U-23日本代表の正GKとしてリオ五輪を戦った櫛引政敏が所属していたが、期限付き移籍期間を終えて清水エスパルスに戻った(その後、ファジアーノ岡山へ期限付き移籍)。韓国代表のクォン・スンテを新たに補強しており、曽ヶ端の座を脅かすことが期待される。
また、左SBは本職が山本脩斗しかいなかった。三竿雄が素早くフィットし、高卒ルーキーの小田が台頭してくれば面白い。いずれにしても山本に負担がのしかからない状況には持っていきたいところ。タイトルを獲り続けるためにも、全ての選手のレベルアップが欠かせない。
背番号10を背負っていた柴崎岳はスペイン2部のテネリフェへと移籍した。本人の海外志向は強く、クラブも本人の意向を汲んでスペイン挑戦を後押ししたが、中盤には主将の笠原満男をはじめ新加入のレオ・シルバ、永木亮太らが揃っており、柴崎の退団は大きな痛手にはならないだろう。
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