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清武、日本移籍の可能性が急浮上。本人の希望に敬意払うセビージャ。期限付きの容認も

text by ロシオ・ゲバラ photo by Getty Images

清武本人の希望。模範的な姿勢に対するセビージャの敬意

清武
開幕戦ではゴールも決めた清武【写真:Getty Images】

 ただしセビージャは、以上のクラブとの交渉を一切進めていない。その理由は、清武が移籍先として希望している国が、母国の日本であるためだ。つまり、もし日本のクラブがセビージャを満足させるようなオファーを提示すれば、清武はスペインを後にすることになる。

 セビージャはハノーファーに移籍金800万ユーロを支払い、清武を獲得。おそらくJリーグのクラブには、同等の額を支払う余裕などないだろう。

 だがレンタル移籍や移籍金の分割払いなどで、クラブ間交渉が成立する可能性は十分にあるのではないか。というのも、セビージャは清武の振る舞いに感銘を受けており、移籍する場合には穏便に取り計らう考えだからだ。

 清武は出場機会を得られなくとも不満を漏らさず、練習では常に模範的な姿勢を見せてきた。セビージャはそんな日本人MFに敬意を払い、日本のクラブから獲得オファーが届いた場合には、移籍成立を前提として交渉に臨む用意がある。

 清武がセビージャで出場した公式戦試合数は、わずか9。最後に出場したのは、昨年12月21日に行われたコパ・デル・レイ4回戦セカンドレグのフォルメンテーラ戦で、今年に入ってからは一度もピッチに立っていない。

 清武は確かに守備面で脆いプレーを見せたこともあったが、その繊細なボールタッチとテクニックに魅了されるファンも多かった。まだ退団すると決まったわけではないが、もしここを去るならば「もったいない」という感情がファンを襲うことになるだろう。

 いずれしても、この冬の市場が閉鎖するまでの数日間は、清武の将来が決する時間となる。

(取材・文:ロシオ・ゲバラ【マルカ/セビージャ】)

【了】

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