フォルランに見る先例。過度にかけられた重圧
2014年にディエゴ・フォルランがセレッソ大阪に加入した際と同様に、31歳のポドルスキにもJリーグですぐに結果を出さねばならないという重圧がかかる。だが不運な結果に終わったフォルランの日本滞在は、選手を適切に迎え入れ、適切に起用することこそが肝心であることも示している。
当時期待されていたのは、ウルグアイのスター選手がセレッソをすぐにでもJ1のタイトル獲得へ導くことだった。
だが、チームメートらもフォルランが一人で試合を決められると考えてしまった様子で気の緩みを見せてしまい、フォルランが守備面でチームに貢献できないからという理由で先発から外した大熊裕司監督の奇妙な決断も相まって、クラブは衝撃的な2部降格という結果に終わった。
元マンチェスター・ユナイテッド、インテルのストライカーは氷漬けにされてしまい、セレッソが落とし穴へと滑り落ちていく中で、シーズン最後の12試合には一度も先発起用されなかった。それでも彼はチーム最多の7得点でシーズンを終えている。そのままJ2でプレーして契約満了を迎え、2015年夏に去っていったが、この年も16試合出場でチーム最多の10ゴールを記録していた。
だがその例では、結局うまくいかなかったという理由だけで、同様の補強を試みるべきではないと言えるわけではない。ポドルスキに関して言えば、初期段階で感じられる兆候はポジティブなものだ。
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