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岡崎慎司、トップ下起用で巡らす葛藤。ストライカーの矜持と結果への焦り【現地レポート】

text by Kozo Matsuzawa / 松澤浩三 photo by Getty Images

結果への焦り、我慢への体現、そして日本代表への思い

岡崎
日本代表でも岡崎の出番は減りつつある【写真:Getty Images】

 筆者は、エバートン戦後に「今のバランサーのような使われた方について葛藤はあるのか?」とダイレクトに質問をしてみた。

「リスクは冒せるし、冒してきている。そいういう意味では、結局自分の能力になってくる。ゴールが決められそうな場面が何回もあった中でまだ2点しか決められてない。自分にも決めるチャンスはあった。昨シーズンもそうだったが、5点じゃなくて7~8点はいけたシーズンだったと思う。でも結局いかなかったのは、まだまだ自分のそういうところが足りないから。もう一回、1からしっかり監督に自分が『できる』というところを見せて、与えられたら自分の役割の中でちょっとずつ結果を残して行くっていうのが、大事になってくる」

「まだまだプレミア1年半。そう思うと結果に焦りすぎてきた部分もあるのかなと思う。(海外で成功するには)いかに早く結果を求めるんじゃなくて我慢をするかっていうのが大事だっていうのを自分が体現できれば。だからシュツットガルトのときも2年半我慢したけど、(我慢した結果)ラスト2年のマインツでプレーにつながった。でもそれは辛抱することが大事というよりは、ここで絶対逃げずにやりたいというところの強さだと思う」

「確かに代表があるから焦るとは思う。ハリルホジッチ監督のコメントもあったし。でも俺は、それとこれとは別だと思う。海外で認めてもらう、そのリーグで活躍するかどうかっていうのは、そんな1年や2年じゃ難しいし。例えば(香川)真司みたいに一発で活躍するだなんていうのは、ホントに稀だから。あれが出来れば最高ですけどね。このリーグでは、まだまだ活躍できる、自分の何か残すというところで、まあちょっと辛抱して。日本代表のことは日本代表に行って考える。今はどんなポジションであろうと出て、ちょっとでも自分の価値をもう1回高めるというところですね」

 リーグ戦は残り16試合。優勝チームが降格したのは、1937/38シーズンが最後である。歴史的な汚名を避けるべく、チームの浮上に向けて岡崎は与えられたポジションで存在価値を証明するつもりだ。そしてそれが、日本代表でのレギュラー奪還にもなると、岡崎は信じている。

(取材・文:Kozo Matsuzawa / 松澤浩三【イングランド】)

【了】

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