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岡崎慎司、トップ下起用で巡らす葛藤。ストライカーの矜持と結果への焦り【現地レポート】

text by Kozo Matsuzawa / 松澤浩三 photo by Getty Images

盟友・吉田麻也も岡崎の現状に言及

吉田
岡崎と対戦したサウサンプトンの吉田麻也【写真:Getty Images】

 レスターのこのシステムについて、リバプールの元司令塔で、現在は解説者のダニー・マーフィーは『BBC』で次のように解説している。

「普通は対戦する2チームの戦術が似ていたり、どちらも組織化されているために個の力で勝敗の行方が決まることが多い。しかしこの試合はサウサンプトンが戦術面で圧倒的に上回っていた。レスターの場合は、このシステムを使うチームが目的するような後ろから試合を組み立てるわけではなく、攻撃のエキストラマンとなるトップ下にボールを回すわけでもなかった」

 対戦相手のキャプテンとして完封勝利に貢献した吉田麻也も、「代表の時よりもやはり中盤からパスがなかなか出てこないので、難しいだろうなとは思う。岡ちゃんも踏ん張りどころ」と、代表の盟友を気遣っていた。

 後半からは4-5-1に変更し、岡崎はそのトップ下に入った。「個人的には4-5-1が一番やり易い」と本音を口にしたが、明らかにボールタッチの回数も増えていた。試合後にはラニエリ監督が「自分のミス」と認めたとおり、今後4-3-1-2を重用する可能性は低い。

 また今後は、アフリカネイションズカップで敗退したスリマニとマフレズがチームに合流し、再び出番が減少する可能性も高い。そして起用される際は、基本的にはトップ下で使われることになるはずだ。

「あそこで何かしらの結果を残せれば、自分はこのチームで生き残っていけると思う」と岡崎は言う。そして、「自分がこのチームで出来ることは限られている。いろいろ試してきた。ストライカーで生きる道を探したり…」と続けた。

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