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資金力競争から若手中心路線へ。PSGら抑え首位、快進撃続けるモナコの方針転換

パリ・サンジェルマンが独走すると見られた16-17シーズンのリーグアンだが、開幕前の予想を覆す展開が起こっている。現在首位に立っているのはモナコ。多額の資金を補強に費やしていたフランス国外のクラブは、若手中心路線に切り替えたなかで、素晴らしい戦いぶりを見せている。(取材・文:小川由紀子)

text by 小川由紀子 photo by Getty Images

10-11シーズンには降格を経験した名門

リーグアンで首位につけるモナコ
リーグアンで首位につけるモナコ【写真:Getty Images】

 前半戦を首位で終えた、フランスで言うところの『秋季のチャンピオン』はニースだったが、その彼らの後方にぴったりつけて首位奪回を狙っていたのが、ASモナコだ。

 そして後半戦初戦の第20節。ニースがメスに0-0のドローを喫した数時間後、モナコはマルセイユを敵陣ヴェロドロームで1-4と撃破し、首位の座を奪い取った。

 翌21節もニースがバスティアに1-1と下位チーム相手の連続ドローでやや停滞したところでモナコはしっかり最下位のロリアンから勝ち点3をゲット。単独首位の座をキープした。

 来週の第22節は3位のPSGと彼らの本拠地パルク・デ・プランスで対戦する。両者の点差は「3」。モナコの方が得失点差で大きくリードしているが、PSGが勝てば彼らが勝ち点でモナコと並ぶ。

 そしてその次の第23節はニース対モナコ戦と、首位キープを狙うモナコにとって、この2週間はシーズン最大級のヤマ場だ。

 今季モナコが優勝することになれば、99-00シーズン以来の国内タイトル獲得となる。モナコは過去7回国内リーグ優勝、フランス杯5回、リーグ杯1回、そして03-04シーズンにはディディエ・デシャン監督のもと、チャンピオンズリーグ決勝戦にまで進出した(ポルトに3-0で敗れ準優勝)フランスリーグの強豪だ。

 だが、その頃から資金難など経営事情の悪化が表面化し、監督がコロコロと交代するなど運営方針もガタガタで、あれよあれよという間に転落、10-11シーズンを18位で終えてとうとうリーグ2に降格してしまった。

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