36歳のベテランに過密日程は酷…不在時には誰をアンカーに起用すべきか
また、前述した状況判断の良さは守備面でも生かされ、的確なカバリングでピンチの芽を未然に摘み取っている。
「最も過小評価されている選手のひとり。ピボーテとして、世界のサッカー史に名を残す名手だと私は思っている」
バルセロナで一世を風靡したチャビ・エルナンデス(現アルサッド=カタール)が絶賛したように、キャリックは紛れもなくワールドクラスだ。
しかし、ユナイテッドが世界に誇るMFも36歳になった。コンディションを維持するのは難しい。ヨーロッパリーグを木曜にこなし、中二日で日曜のプレミアリーグというスケジュールは、ベテランには酷だ。だからこそモウリーニョ監督は、キャリックを先発から外したり、ベンチに置いたりして、疲労の回復を図っているのだろう。
「大丈夫。中二日でも問題はないよ」とキャリックは強がるが、試合終盤で足色が鈍るケースも多々ある。したがって今後の課題は、キャリック不在の際に誰をアンカーに起用するか、だ。
エレーラはパスレンジが浅く、キャリックのような深みが出ない。ポグバはより攻撃性を生かせるポジションがベターだ。フェライニは問題外。バスティアン・シュバインシュタイガー!? ドイツ代表の元キャプテンはコンディション調整にすら手間取っているため、首脳陣の評価は非常に低い。