メインコンテンツ”を持たず…ドイツでの関心は低い?
もっとも、Skyが加入者に提供する『Sky go』というライブストリーミング・サービスも、バイエルンとドルトムントの決戦で、試合が上手く配信されなかったことがある(Skyによる放送に影響は無かった)。「放送」ではなく「通信」を主体とするサービスにとって、サーバー関係のトラブルは切っても切り離せないものなのかもしれない。
こうしてDAZNを巡るドイツと日本の事例を比較してみると、最も大きな違いは“メインコンテンツ”となる国内リーグ(ブンデスリーガもしくはJリーグ)を含んでいるか/いないか、ということになるだろう。
ドイツ人にとって重要なことは、ビールを飲みながらブンデスリーガを観ることができるのかどうか。ドイツ全土に毛細血管のように張り巡らされたSkyのネットワークは信用を完全に勝ち取り、放送実績も含めてその地位は揺らぎそうにない。
ビールを片手にブンデスリーガを観ることができるのなら、DAZNのプレミアリーグの配信トラブルは枝葉末子。大方のドイツ人たちは、さほど気に留めていないようだ。
(取材・文:本田千尋【ドイツ】)
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