パリ・サンジェルマンのマルコ・ヴェッラッティ【写真:Getty Images】
パリ・サンジェルマンのイタリア代表MFマルコ・ヴェッラッティが見せた珍しいプレーに対し、主審がイエローカードを提示した判定が話題となっている。
現地時間21日に行われたリーグアン第21節のナント戦で、自陣ペナルティーエリア手前でボールを受けたヴェッラッティは、足元の地面上にあるボールに対して倒れ込み、“ヘディング“でボールをGKケビン・トラップへと返した。ヴェッラッティの近くに相手選手はおらず、プレッシャーは受けていない状況だった。
味方選手が足で返したバックパスであればGKは手でキャッチすることができないが、頭で返されたボールならキャッチすることができる。結局トラップは足でボールを受け、その後ヴェッラッティへとパスを返したが、ジョアン・アメル主審はそこで試合を止めてヴェッラッティにイエローカードを提示した。
アメル主審は試合後に、フランスTV局『カナル+』でこの判定について説明を行っている。「選手が意図的にルールを回避しようとすることは不正行為だ。GKがボールをキャッチしたかどうかにかかわらず反スポーツ的行為となる。彼は不適切なやり方でボールをパスした。確かに珍しいことではあるが、我々はこういう判断を下すためにここにいる」
仏紙『レキップ』などは、ヴェッラッティのプレーは国際サッカー連盟(FIFA)の競技規定の第12条に反するものだと解説している。「選手が頭や胸やひざなどでGKにボールを返すために意図的に策略を用いる」ことは、ルールの「文面と理念を回避する」行為であり、イエローカードを出した上で間接フリーキックで試合を再開するべきだと規定には記されている。
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