ミランの対ナポリ対抗策は
そして、彼を使ったことでチーム全体も再び回転するようになった。これまではCFに当てて攻撃を完結するサッカーになっており、前述のような台所事情では得点はおろか攻撃そのものもうまく機能しなかったが、メルテンスを前線でボールに触らせ、連携を演出することで味方の動きも良くなる。
序盤戦で得点の絡みが目立たなかったロレンツォ・インシーニエやマレク・ハムシクらが一気に復調し、中盤では新加入のピオトル・ジエリンスキが台頭してきた。細かくパスを交換しながら、選手が代わる代わるエリアに入ってきてゴールを狙うスピーディな攻撃は圧巻だ。
さて、そんな彼らにミランはどう対抗しようというのか。前節のトリノ戦ではアレッシオ・ロマニョーリがアンドレア・ベロッティに終始振り回された挙句イエロー2枚で退場。かつアンカーに定着しているマヌエル・ロカテッリも出場停止となる。センターラインにいる二人が欠ける中、ミランとしては低めのラインで相手の攻撃を受け止め、素早い攻撃への切り替えで勝負することになるだろう。
アンカーには本来は攻撃的MFであるホセ・ソサの先発が濃厚。そして攻撃では、やはりジャコモ・ボナベントゥーラとスソの技術とダイナミズムが重要になるだろう。守備の際には引いて献身的に走る一方、ボールを奪えば速いテンポでボールを前に運ぶ。
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