傷つけられた誇り。望んでいたものと正反対の効果
セルヒオ・ラモスはコパ・デル・レイの試合で、セビージャの最も急進的なサポーターたちと衝突してしまった。”パネンカ”スタイルのPKを成功させたあと、セビージャサポーターに向けて明らかなジェスチャーを披露。それが過ちだった。
自分の家で認められなかったことに誇りを傷つけられた彼のゴールとその後のパフォーマンスは、本来望んでいたものと正反対の効果を生んだ。ラモスはサンチェス・ピスファンの全てを敵に回してしまった。
彼のことを最もよく知る人々が住むのは、生誕の地であるセビージャ近郊のカマスだ。ラモスはその故郷の地元クラブでプレーを開始したあと、セビージャの下部組織に入団。2004年2月1日のデポルティボ・ラ・コルーニャ戦でホアキン・カパロス監督が彼をトップチームにデビューさせた。代理人を務める兄のレネ・ラモスは、現在ではアンダルシア州テルセーラ・リーグのグループIで戦うカマスCFの会長でもある。
ここ数日、ラモスの生まれた地を歩いてみれば、街中の広場や商店、バルのテラス席などに集う人々がこの一件を話題としている場面に出くわすことは避けられなかった。その考えは一致している。
「サポーターが罵倒するのは間違っていたし、ラモスの方も間違っていた。セルヒオは謝罪をして、再び温かく接してくれるよう懇願すべきだ」。当地の大多数の人々がそう望んでいた。
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