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千葉に加入した“エル・バティ”の正体。リーガで2年連続二桁得点、現鳥栖監督に師事した過去も

text by 編集部 photo by Getty Images

ホアキン・ラリベイ
ジェフユナイテッド千葉に加入した“エル・バティ”ことホアキン・ラリベイ【写真:Getty Images】

 ジェフユナイテッド千葉は18日、UAEのバニヤースからアルゼンチン人FWホアキン・ラリベイが加入すると発表した。

 かつてアルゼンチン代表として活躍したガブリエル・バティストゥータ氏に風貌が似ていることから“エル・バティ”というあだ名を持つ大型ストライカーだ(現在は短髪のためそれほど似ていない)。

 母国の名門ウラカンでプロキャリアをスタートさせたラリベイは、セリエAでも活躍していた。カリアリ時代には現サガン鳥栖のマッシモ・フィッカデンティ監督の指導を受けたことがある。

 2012年にメキシコのアトランテに移籍した際は一時的に低迷したものの、2013年に加入したラージョ・バジェカーノで12ゴールを挙げ、翌シーズンはセルタで11ゴールを記録。リーガ・エスパニョーラで2年連続二桁得点を達成した。

 2015年からは活躍の場をUAEに移し、1シーズン半で37試合に出場して18ゴールを奪っている。J1昇格を目指す千葉にとっては最高の補強と言えるだろう。

 強みは正確なポストプレーとヘディングだ。前線を幅広く動き回って攻撃の基準点となり、味方を生かしながら自らもゴールに迫っていく。182cm85kgという大柄な体格ながらボールに関わらない場面でも献身的に走ることができ、ワンタッチプレーも苦にしない。

 高さも武器になっている。カリアリ時代の2012年にはヘディングだけでハットトリックを達成したことがある。うまく相手DFの背後をとって味方のクロスに飛び込んでいき、打点の高いヘディングシュートをゴールネットに突き刺す様は豪快そのものだ。

 一方で弱点もある。前を向いて組み立てに参加するのが苦手で、ドリブルもほとんど期待できない。献身的にピッチを走り回る分ゴールから遠い位置でプレーすることもあるが、味方からいい形でパスが入らなければ単独で局面を打開できない。

 また、流れの中でのゴールパターンが少ないことでも知られる。クロスに対してヘディングで合わせる以外にゴールを奪う術がほぼなく、ラージョ時代のシーズン中盤には頭の他にPKでしか得点していないことを指摘されていた。

 過去にはプレミアリーグ移籍が噂されたこともあり、その時は「ミチュに似たタイプ」と称されていた。ラリベイはセルタやスウォンジーなどで活躍した元スペイン代表FWに体格こそ似ているものの、ミチュほどの器用さはない。

 スペイン時代の得点力を保っていれば、千葉にとっては間違いなく大きな補強となる。悲願のJ1昇格に向け、チームの浮沈はアルゼンチン人の新エースにかかっていそうだ。

【了】

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