香川も指摘する守備意識の改善
CL出場圏の4位以内でのフィニッシュは至上命題。前半戦を6位で終えたが、巻き返しのため、今の所ウインターブレイク中に目立った補強の動きはない。トーマス・トゥヘル監督は、昨夏に獲得した新戦力の融合を進めながら、ブレずにポゼッション・スタイルを追求するようだ。
後半戦に向けて、何より守備の安定を図る必要がある。主将のシュメルツァーが指摘するように、まずは先制点を献上しないことだ。11月22日のCLレギア・ワルシャワ戦を皮切りに、終盤に掛けて7試合連続で先制を許したドルトムント。
前半戦最終節のアウクスブルク戦後に、香川真司は「ボールの取られ方だったり、ボールを取られた後の1人1人のリアクションだったりを、徹底していかなきゃいけない」と危機感を募らせた。特にボールロスト時の守備を徹底するために、自信と集中を取り戻す必要がある。
守備の安定を考えた場合、CB陣の層の薄さは不安要素だ。第15節のホッフェンハイム戦からベンダーは戦列に復帰したが、本職はボランチ。本職がCBの選手はソクラティス、バルトラ、スボティッチと3人揃っている。しかしバルトラは新戦力、スボティッチは負傷の影響で前半戦の出場時間はゼロ。ソクラティスを欠くとDFラインは途端に脆弱なものになる。12月の終わりに、独メディアがレバークーゼンのDFトプラクの獲得を報道したが、実現に至らなければ、香川の指摘する全体としての守備意識の向上を、より徹底させる必要はありそうだ。
ゲレイロの台頭、デンベレの爆発、そしてロイスの復帰と攻撃陣に目処は立っている。DFBポカールとCLを含む過密日程は続くが、守備が安定しさえすれば、最終的に4位以内に滑り込むことはできるはずだ。
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