4日間で2度目の対戦。互いに主力が先発へ
「我々はまだ死んでいない。それを明日の試合で証明したいと思う。何をしなければならないのか、選手たちは理解したと思う。既にミランには2度負けている。なんとしてもリベンジをしてやると言う気持ちで、選手たちにはがんばってもらいたい」
15日、トリノのシニシャ・ミハイロビッチ監督は16日に行われるミラン戦に向けてこう語った。木曜日のコッパ・イタリアでの対戦から4日後に再び相見えることにあたり、厳格な鬼軍曹はチームに気合いを入れていた。
内容は悪くなかっただけに、悔しさもひとしおだっただろう。そして3度目の対戦でも、メンバーの多くは変えないのだという。「データを見ればよく走っているから、特に疲労などは感じられない」と、絶好調のFWアンドレア・ベロッティを中心にコッパ・イタリアとほぼそのままのスタメンをぶつけてくるのが濃厚とみられている。
一方、メンバーを大きく弄らないのはミランのヴィンツェンツオ・モンテッラ監督もしかりだ。4日前のスタメンからはFWカルロス・バッカ、MFマヌエル・ロカテッリの復帰が濃厚とされる一方、スソとジャコモ・ボナベントゥーラの両ウイングはそのままぶつける模様で、エムバイェ・ニアンは引き続きベンチだという。
「トリノは強かった。それを逆転で破ったのだから、我々にも力が備わっているということだ」とモンテッラ監督は語った。
4日前の対戦では前半の試合運びに安定感を欠いたが、「選手は若いから経験的な部分の問題。ただそれも試合を追うごとに成長している」と分析する。こちらもそんなメンバーを信頼し、大きくいじるつもりはないようである。
互いに4日前の試合でやり口をわかっているが、そういう条件の中で果たしてどういうアプローチを取るのかは興味深い。「相手のストロングポイントも弱点もわかった。ただ守備的な戦い方はせず、練習で準備したことを実行して相手の弱点を突くようなサッカーを仕掛けていかなければならない」とミハイロビッチ監督は語ったが、果たしてどういう形で実行されるのか。いずれにせよ、壮絶な攻撃の応酬に期待したい。
(取材・文:神尾光臣【ミラノ】)
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