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バイエルン、絶対王者のマンネリ脱却へ。アンチェロッティの“発明”が5連覇へのカギに【欧州主要クラブ中間査定】

シリーズ:16/17欧州主要クラブ中間査定 text by 本田千尋 photo by Getty Images , Editorial Staff

診断

バイエルン
バイエルンの基本フォーメーション

補強診断 B

 昨夏、EUROを制して欧州王者となり、3500万ユーロ(約42億7000万円)という破格の移籍金でバイエルンに加入したサンチェス。しかし19歳のポルトガル代表は、前半戦を終えてブンデスリーガで9試合の出場に留まり、主力定着には程遠い。ポジション争いの相手がチアゴやビダル、キミッヒであることを考えれば、一筋縄でいかないのも当然か。

 一方でフンメルスは開幕からスタメンに定着し、負傷の影響で調子の上がらなかったボアテングが不在のDFラインで主軸となった。12月には地元のオクトーバーフェストで賭けに負けて髪を金色に染め、“スーパー・サイヤ人化”するなど、すっかり故郷に馴染んでいる様子。後半戦に向けて実に頼もしい存在だ。

総合力診断 B

 ブンデス史上初の4連覇を成し遂げた過去4シーズンのような盤石の強さは発揮できなかったが、それでも前半戦は首位で折り返した。DFBポカールはベスト16へ駒を進め、CLもグループ2位ながら決勝トーナメントに進出。唯一、11月にドルトムント戦、ロストフ戦と連敗したが、尾は引かない。腐ってもバイエルン。王者の座は揺らいでも、崩れそうにない。

 契約が2017年6月までとなっているアロンソとロッベンの去就は未定。主将ラームは引退を仄めかしたが、18年までの契約は全うする様子。いずれにせよ今季中の戦力値には影響しないだろう。コンディションと戦術が整備され、インテンシティを取り戻せば、ブンデスはもちろん、さらにCLの優勝を狙うことも可能だ。

【了】

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