診断
補強診断 A-
冒頭にも記した通り、戦力の頭数は整っている。むしろヨーロッパリーグを前提として各ポジションで二重、三重の選手層を揃えただけに、今では選手の過多でマネジメントが逆に不安になるほど。新戦力のうちカンドレーバやジョアン・マリオは早速主力としてフィットし、序盤は順応に苦労したバネガやアンサルディも安定してきた。唯一鳴り物入りで獲得したガブリエウ・バルボーザをうまく使えていないところが誤算か。
総合力診断 B
ミランのヴィンチェンツォ・モンテッラ監督の言葉を借りれば、インテルは「本来ならスクデットを争うために編成されたチーム」。にもかかわらず、序盤戦の混乱からチーム作りで大きく出遅れてしまったために、連携の完成度、戦術の浸透度という点で力を落としている。もっともそれも、ピオーリ監督のもとで緊急修繕中。後半戦で、下馬評通りの実力を発揮することができるか。
(文:神尾光臣【ミラノ】)
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