ヘントのハイン・ヴァンハーゼブルック監督【写真:Getty Images】
ベルギー1部リーグのヘントを率いるハイン・ヴァンハーゼブルック監督は、中国スーパーリーグのクラブに親善試合で”11-0″の大勝を収めたあと、移籍市場を騒がせる中国クラブのレベルに疑問を呈している。11日付のベルギーメディア『HLN』が伝えた。
ベルギー1部で現在7位のヘントは、現地時間10日に行われた親善試合で中国の延辺富徳と対戦。昨季の中国スーパーリーグを9位で終えたチームに対し、11-0のスコアで勝利を収めた。
この冬の移籍市場では多くのスター選手が中国からの巨額のオファーを受け、移籍に応じている。サッカー界の”第一線”だとみなされる欧州主要リーグを離れ、レベル的には劣るとされるリーグへ移籍することには、ファンやメディアから疑問や批判の声も少なくない。
1試合の親善試合の結果で判断できるものではないとはいえ、ヘントの指揮官は中国クラブの力に厳しい判断を下している。「中国1部と2部の2チームとの対戦を提案していたが、1部の方を選んで良かったね(笑)。彼らのレベルは我々の3部相当だ。スピードはかなり遅く、ラインは大きく開いていた」
ベルギー代表MFのアクセル・ヴィツェルも中国行きを選んだ選手の一人だが、少数のスター選手を加えても劇的にレベルが向上するとは限らないとヴァンハーゼブルック監督は語る。「そういう投資をしたいのであれば、中国にはヴィツェルのような選手たちがまだまだ必要だろう。各チームに1人や2人のスター選手がいても中国のレベルを引き上げることにはならないからね」
ヴィツェルのほか、この冬にはFWカルロス・テベス、MFオスカル、MFジョン・オビ・ミケルなどの中国移籍が決まっている。他にも多くのスター選手が各クラブに在籍しているが、金満補強は中国サッカー自体のレベル向上に繋がるのだろうか。
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