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マルセイユで奮闘の酒井宏樹、ついにフル出場の川島永嗣。2人の日本代表が見出した光明

2016/17シーズンから2人の日本人選手がプレーしているリーグアン。かつて松井大輔がプレーしていたフランス1部のリーグだが、酒井宏樹(マルセイユ)と川島永嗣(メス)はどのようなシーズン前半戦を送ったのだろうか。加入当初の状況と現況から、彼らの奮闘ぶりを紐解く。(取材・文:小川由紀子)

text by 小川由紀子 photo by Getty Images

フランス一の人気クラブでプレーする酒井宏樹

マルセイユでプレーする酒井宏樹
マルセイユでプレーする酒井宏樹【写真:Getty Images】

 今シーズンはリーグ1に日本代表級の選手2人が加入した。マルセイユのDF酒井宏樹選手、そしてメスのGK川島永嗣選手。11-12シーズンの終わりに松井大輔選手がディジョンから去ってから、5シーズンぶりの日本人選手到来だ。

 酒井が入団したマルセイユは国内リーグタイトル9回、フランスカップ優勝10回、リーグカップ優勝3回、そしてなんといってもフランスで唯一、欧州チャンピオンリーグに優勝(92-93シーズン)している国内随一の強豪。最近は世界的なトッププレーヤーを集めるPSGが人気・成績ともに急浮上しているが、それでもフランス国内、おそらく国外でも人気ナンバー1のフランスクラブはマルセイユだろう。

 鮮やかなスカイブルーで描かれた『OM』のロゴ、その下には「ゴールへ一直線!」を意味する『DROIT AU BUT』のスローガン。酒井にとっても「とても有名なクラブで、一度はシャツを着てみたいと思っていたクラブだった」そうだ。

 しかし実際のところ、直近のリーグタイトルは7年前と、現在のマルセイユはPSGに独走を許している状態にある。昨季は13位と、彼らにとって15年ぶりに下半分という不甲斐ない成績で終えた“大低迷期”だった。

 そして酒井が入団したプレシーズン時期には、身売りしか頭になかった前オーナーが高く売れそうな選手をどんどん手放し、昨季の主力はほとんど抜け、指揮をとるのも4月に解任されたミチェル前監督の後を引き継いだ暫定監督という有様だった。

 そんな状況にあって新入りの酒井はプレシーズンの練習試合では初戦から出場。メルカートの期間中にさらに選手は入れ替わり、8月にリーグ戦が開幕するころには、入ったばかりの酒井がレギュラー陣の中では古株から数えたほうが早いくらいの存在になっていた。

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