診断
補強診断 A
悪いはずがない。前述の通り目玉補強の面々は成績を挙げているし、何より当該のライバルから力を落とさせたという“マウンティング”は効いた。ローマはケビン・ストロートマンが復調しピャニッチの穴を埋めたが、チーム力にプラスを加えるような補強はできなかった。一方のナポリは、結果的にイグアインの引き抜きが大打撃に。新戦力アルカディウシュ・ミリクの故障も響き、ストライカーの不在に悩まされることとなった。
一方ダニエウ・アウベスの補強やファン・クアドラードの駆け込みレンタルは故障者続出の状況にあって効いた。あとはイタリアサッカーへの順応が進むであろうピアツァを戦力としてうまく使い切ることができれば、文句なしの補強とまとめることができるだろう。
総合力診断 A
故障者の続出が影響し、序盤は特に内容の冴えない試合が続いたものの、結局は分厚い戦力でカバーすることができた。チームの連携は完成しきっており、それでいてバラエティに富む選手構成は豊富な戦術上のオプションを可能にする。
あとは過密日程の中で、マッシミリアーノ・アッレグリ監督がどういうマネージメントを見せるのか。もともと後半戦にピークを合わせてコンディションを作るのが上手い監督なので、後半戦の大崩れもなさそうだが…。
(文:神尾光臣【ミラノ】)
【了】