国内では敵なし。CLとの並行を乗り切れるか
危機が叫ばれようが、率直に言って国内では敵なしの状態。他のチームにとっては失礼ながら、4月にスクデットを決めるようでなければ失態と理解するべきだろう。しかし問題は、そこに至るまでをどうマネージメントするかだ。
2月の後半からはCLの決勝トーナメントが始まる。当然ユベントスにとっては、力が分散されるところだ。さりとて、ターンオーバーの行き過ぎた行使にはいくら戦力の厚いユベントスといっても限界がある。しかも、1回戦ポルト戦第2レグ(3月14日)の前にはミラン戦が控える。リーグ戦でも、またPKとはいえスーペルコッパでも破れた相手がここに来るということは彼らにとって嬉しくはないだろう。ここをどうやって乗り切るかが、まず一つの山だ。
そして、他の試合でいかに勝ち点3を取りこぼさずに取り続けるか。最終ラインの重鎮にして後方のビルドアップの要であるレオナルド・ボヌッチが故障離脱中だが、今のところはダニエレ・ルガーニの成長でカバーされていた。選手層の分厚い彼らは他クラブに比べて不安は少ないが、こういった選手を増やせるかどうかが成績の安定に繋がる。
特に中盤は、結局はマルキージオが復調するまで真の安定を見なかった。中盤の守備と組み立て、ボールの推進とラストパスの供給を一人でやっていたポグバの喪失感も依然として大きいだけに、新たな選手の台頭が望まれるポジションだ。
とにかくユーベにとって重要なのは、ナポリやローマのとの勝ち点差をできるだけ築いておくことだ。もし終盤の第36節、ローマとの直接対決までに大差がつけられなかった場合は、相当苦労させられることになるかもしれない。次回はアウェー、オリンピコでの対決だ。
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