人気の面でも期待されるクラブW杯効果
2016シーズンのJリーグアウォーズで、史上最年長となる36歳でMVPを獲得したフロンターレのMF中村憲剛も、式典終了後の質疑応答でクラブワールドカップに対して偽らざる本音を打ち明けている。
「正直なところ、悔しさとうらやましさが半々の心境で試合を見ていた。日本を代表してレアル・マドリーを相手にあそこまで戦ってくれたことは本当に誇らしかったけど、決勝で負けた悔しさは実際に戦った鹿島の選手にしか味わえない。あの舞台に自分たちが立てなかったことは、すごく悔しかった。
ただ、鹿島がJリーグの力というものを見せてくれたと思うし、来シーズン以降は世界の目がさらにJリーグへ向けられてくるとも思う。自分たちも来シーズンこそは鹿島に負けないようにしたいし、ともにしのぎを削り合って、Jリーグそのもののレベルをあげていきたいと思っている」
その後に準々決勝、準決勝と勝ち上がり、元日に再び邂逅を果たした天皇杯決勝でもアントラーズに返り討ちにあった。それだけに、王者を軸にしたレベルアップの構図は、さらに熱さを増していくはずだ。
決勝戦を除いて、ACLは原則として火曜日もしくは水曜日に開催される。平日の場合はナイターとなり、集客面でも苦戦を強いられるが、村井チェアマンはここでも「クラブワールドカップ効果」を期待する。
「あのレアル・マドリーと戦った大会につながっている、ということがファンやサポーターの方々にも伝われば、グループステージでももう少し人気を集められるかもしれません。クラブワールドカップにもたらされた灯を消さないためにも、非常にいろいろな意味でACLが重要となる1年になると思っています」