中国とオーストラリアに肉薄されたポイント
しかも、2019、2020シーズンの出場枠決定には、2015シーズンから2018シーズンまでの4年間の成績が対象となる。すでに半分を終えている点に、Jリーグの村井満チェアマンは危機感を募らせている。
「2015シーズンは中国の広州恒大が、2016シーズンは韓国の全北現代がそれぞれACLのタイトルを取っています。日本は特に2016シーズン、ベスト8にひとつのチームも勝ち進めませんでした。
これらの成績が90パーセントも占めるわけですから、2017シーズンと2018シーズンのACLで、Jクラブがどれだけ上位につけられるか。特に2017シーズンは、絶対に譲れない戦いになると思っています」
東アジアにおける最新のポイントを比較すると、日本は2位ながらトップの韓国には20ポイント以上も引き離されている。しかも、中国とオーストラリアには約3ポイント差にまで肉迫されている。
ACLにおけるJクラブの不振をカバーしているのは、言うまでもなく代表チームの成績となる。そこには全日程の半分を終えた、ワールドカップ・アジア最終予選の成績ももちろん反映されている。
9月1日の初戦でUAE代表にまさかの苦杯をなめた日本代表だが、その後に何とか息を吹き返し、2016シーズンの最終戦ではサウジアラビア代表に勝利。グループBの2位で折り返している。
翻って中国代表は5戦未勝利でグループAの最下位にあえいだままで、名将マルチェロ・リッピを急きょ招聘した。オーストラリア代表も、日本戦を含めた最後の2試合を引き分けで終えている。
代表チームのこうした戦いから算出されたポイントが占める割合が、大きく引き下げられる。対照的に重視される過去2シーズンのACLの結果を踏まえれば、特に中国との差はないに等しいと見ていい。
2016シーズンのACL準決勝、つまり東アジアブロックの代表を決める顔合わせは全北現代とFCソウルの韓国対決となり、準々決勝で韓国勢と対峙したのは上海上港と山東魯能の中国勢だった。
2015シーズンのACLではガンバが準決勝、柏レイソルが準々決勝にそれぞれ進出しているとはいえ、圧倒的な戦力を整えた中国の広州恒大が2度目の優勝。日本勢を大きく上回る結果を残している。