診断
補強診断 C
もともと補強が派手に行われなかったことに加え、スタメンに定着ができた新戦力は1、2名くらいのものだ。即戦力としての期待も高かったグスタボ・ゴメスも完全に控えに甘んじているし、厳しくいえば失敗と断じることもできる。
もっともソサあたりがセリエAの水に慣れて後半戦で活躍する可能性もなくはないわけで、今後の展開次第で評価は変わる。ラパドゥーラを腐らせることなく、むしろ一度はバッカを控えに追いやったほどに成長させていることはそれだけで大きいとも言えるが。
総合力診断 A-
連携を高め、また若手を開花させてチーム力は飛躍的に向上を果たした。攻撃のみならず堅実なCB陣と、まもなくやっと18歳になるGKジャンルイジ・ドンナルンマが守る後方も非常に安定している。ピッチ状の平均年齢は24歳に迫り、セリエAの中では1、2を争って若い部類に入るイレブンがこれほど勝負強い集団に仕上がっているのは驚異的とも言える。
マイナス要素は、前述の通り層の薄さにある。日程が一巡し相手チームも競争が進む中、はたして競争力を維持できるのか。
(文:神尾光臣【ミラノ】)
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