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アジアは8.5枠? W杯48ヶ国拡大で各大陸予選に影響…南米と北中米統合案も

text by 編集部 photo by Getty Images

日本代表
日本代表【写真:Getty Images】

 国際サッカー連盟(FIFA)は10日、スイス・チューリヒで開かれた理事会で2026年のW杯から出場国数を「48」に増やすことを正式に決定した。

 1998年のフランス大会から採用されている現行方式ではW杯に出場できるのは32ヶ国で、各大陸の予選通過枠は以下のようになっている(カッコ内は2018年ロシア大会の予選出場国数)。

アジア 4.5(45)
アフリカ 5(53)
北中米カリブ海 3.5(35)
南米 4.5(10)
オセアニア 0.5(11)
ヨーロッパ 13(54+開催国ロシア)
※小数点以下は大陸間プレーオフ枠

 2026年大会では出場国数が16も増えるため、当然各大陸の出場枠も変わってくる。ブラジル『グローボエスポルチ』などは、以下のように変化するのではないかと予想している(カッコ内は2018年ロシア大会の予選出場国数)。

アジア 8.5(45)
アフリカ 9.5(53)
北中米カリブ海 6.5(35)
南米 6.5(10)
オセアニア 1(11)
ヨーロッパ 16(55)

 英『スカイ・スポーツ』の予想もブラジルメディアと概ね変わらない(カッコ内は2018年ロシア大会の予選出場国数)。

アジア 8.5(45)
アフリカ 9(53)
北中米カリブ海 6.5(35)
南米 6(10)
オセアニア 1(11)
ヨーロッパ 16(55)
開催国 1

 これまではアジアやアフリカなどは予選出場国のおよそ10分の1の国がW杯に出場できたが、2026年大会では出場枠が大幅に増えると見られている。また、南米は10ヶ国しかないにもかかわらず最大7ヶ国がW杯に出場できることになれば、予選の権威や価値が下がってしまうとの懸念がある。

 また、一部では南米と北中米カリブ海を統合する案も浮上している。ベネズエラサッカー協会の会長と南米サッカー連盟の副会長を兼任しているラウレアーノ・ゴンザレス氏は、母国の新聞『メリディアーノ』に対し「ジャンニ・インファンティーノFIFA会長から南米と北中米カリブ海の予選を統一する提案があった」と明かした。

 ゴンザレス氏によれば、南米と北中米カリブ海の予選統合を受け入れるにあたって2地域から14ヶ国のW杯出場枠を確保したいという。これが実現すれば他の地域の出場枠にも影響が出るだけでなく、強豪国の少ない北中米カリブ海地域の国々からチャンスを奪うことになりかねない。

 アジア地域の日本にとっては予選がこれまでほど難しくなるため、出場枠拡大は歓迎すべきかもしれない。現行方式では非常に厳しい予選を勝ち抜かなければならないが、出場できる国が増えれば状況は一変する。

 現段階では2026年のW杯出場国数が48ヶ国になることのみが決まっており、予選形式などについては何も発表されていない。今後どのような議論が展開されていくか注視していく必要がありそうだ。

【了】

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