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マンU、史上最高額でポグバ獲得も前半戦は6位。後半戦はモウリーニョの手腕に期待【欧州主要クラブ中間査定】

シリーズ:16/17欧州主要クラブ中間査定 text by 小澤亮太 photo by Getty Images , Editorial Staff

序盤は連勝もその後は白星遠く。CL出場権確保が現実的な目標に

モウリーニョ
今季から就任したジョゼ・モウリーニョ監督【写真:Getty Images】

 開幕から3連勝を飾ったときには期待が大きく膨らんだが、第4節のマンチェスターダービーに敗れるとそこからヨーロッパリーグ(EL)も含めて公式戦3連敗。第7節ストーク戦から第14節エバートン戦までは8試合で1勝1敗6分と勝ち点を積み重ねることに失敗した。

 特に、内容はいいものの追加点を奪いきれずに追いつかれるという試合が多かった。14節を終わって6位。5位トッテナムとは「6」、4位マンチェスター・シティとは「9」の勝ち点差があった。

 しかし、マイケル・キャリックをアンカーに置き、ポール・ポグバとアンデル・エレーラをインサイドハーフに並べる中盤の布陣という“骨格”を見つけ出してからはチームが安定する。縦にボールを付けることができ攻撃にリズムを作り出すキャリック、素早い攻守の切り替えでセカンドボールを拾うエレーラ、前線に厚みをもたらすポグバのコンビネーションは現在のユナイテッドに欠かせないものとなっている。

 チームの骨格を見出してからも追いつかれたアーセナル戦後にはフアン・マタが「フラストレーションが溜まる試合だった」と語ったように、内容と結果が一致しない時期を過ごしたが、第15節から第20節までは6連勝。特に1-0で逃げ切った第15節トッテナム戦は、選手たちに自信を与えることになる前半戦における重要な試合になったはずだ。

 そしてモウリーニョ監督やデ・ヘアが「これがマンチェスター・ユナイテッドであり、ユナイテッドのスピリットだ」と語る試合終盤の勝負強さが復活しつつある。第16節クリスタルパレス戦では1度は追いつかれながらも、88分にイブラヒモビッチが決勝点。第19節ミドルズブラ戦はゴールが取り消されてPKを取ってもらえず、さらに先制を許す苦しい展開になったが、アントニー・マルシアルとポグバのゴールが85分と86分に生まれて逆転に成功。ホームで勝ち点3を奪いきった。

 第20節を終わって2位リバプールとの勝ち点差は「5」まで縮まった。今シーズンのプレミアリーグはチェルシーが独走態勢となっているため、優勝よりもCL本選へのストレートイン、そしてELやカップ戦でトロフィーを掲げることが現実的な目標となるだろう。チームの骨格を苦悩の先に見出したマンチェスター・ユナイテッド。後半戦に向けて反撃体制は整った。

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