2ndステージは下降線も…常勝軍団の強さを発揮
1stステージはリーグ最少の10失点と堅守を誇り、優勝を果たした。しかし、2ndステージは一転して苦しい戦いを強いられ、まさかの11位。巧みなドリブルと決定力で攻撃をリードしていたカイオが中東へ移籍したことで攻撃力が減退し、彼の穴を埋める選手も表れず、迫力不足に悩まされた。金崎もシーズンが進むに連れてゴールから遠ざかり、夏には途中交代に怒って石井正忠監督との握手を拒否するなどの問題行動を起こした。チームの成績も下降線を辿り、散々なステージとなった。
ところが、1stステージ王者として臨んだチャンピオンシップで鹿島は鹿島たる所以を見せつける。準決勝で川崎フロンターレを1-0で破り、一発勝負での強さを示す。浦和レッズとの決勝第1戦はホームで黒星を喫し、第2戦も先制を許したが、最後まで諦めない鹿島は金崎の2得点で逆転に成功すると、アウェイゴールの差でリーグタイトルを手中に収めたのだった。7年ぶり8度目の年間王者奪還だった。
勝負強さを発揮したとはいえ、リーグ戦では年間勝ち点3位。首位の浦和との勝ち点差は『15』と大きく離された。今回の優勝に満足している者は恐らく一人もいないだろう。
それでもチャンピオンシップ、クラブW杯で勢いを得た常勝軍団は天皇杯でも強さを発揮。決勝で川崎フロンターレを破り、6大会ぶり5回目の優勝を達成した。これで鹿島は今シーズン2冠、タイトル数を『19』に伸ばしたのだった。