ピッチ外でも課題は山積み
前述の通り、主軸への依存が高い以上、彼らのコンディション維持が絶対だ。特に3月に再開される代表ウイーク明けのMSNをはじめとする南米組には細心の注意が払われることになるだろう。昨年3月の代表戦明けに彼らがコンディションを落としたことで、独走状態だったリーガで3連敗して混戦を招き、チャンピオンズリーグ(CL)もベスト8で敗退した悪夢を多くのファンが記憶していることだろう。
またDF陣に目を向けると、長年右サイドに君臨してきたダニエウ・アウベスが抜けた穴をセルジ・ロベルトが埋めている。当初不安視されていたこの24歳の生え抜きプレーヤーは、本職ではないこのポジションで高パフォーマンスを披露し続けており、その不安を一蹴したのは今季前半戦の好ニュースだった。
冬の移籍市場では右SBの補強が確実視されており、元クロアチア代表のダリヨ・スルナらの名前が挙がっている。ここで的確な補強ができれば、単にバックアップというだけでなく、セルジ・ロベルトの中盤起用というオプションも含め、チームに大きなプラスをもたらしてくれることになる。
計算できる主軸の存在がある以上、脇役陣の一層の奮起が望まれる。前半戦では特にラフィーニャとアルダ・トゥランの両MFがいい働きを見せた。ラフィーニャはメッシ、スアレスに次ぐ5ゴールをマークし、アルダはFW、時に中盤でプレーし、2季目にしてその実力を示している。
そして、今季で契約が切れるルイス・エンリケ監督の去就問題、メッシの契約延長交渉といったピッチ外の問題も後半戦を騒がせそうな気配がある。先日もメッシの契約についてマドリー系メディアから意図的とも思われるスクープが出されるなど、外野からのプレッシャーも投げられる。こうした場外戦に無駄な体力を使わされことだけは避けたいところだ。