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日本代表 8年前

海外組はまず外国語を!清武・小林ら苦悩。“言葉の壁”打開した太田、刺さる川島の金言

text by 元川悦子 photo by Getty Images

「試合全体を動かすには至っていない」。小林も感じる難しさ

小林祐希
ヘーレンフェーンの小林祐希【写真:Getty Images】

「ドイツはチームでの立ち位置が違った。戦術を何となく分かるという状態でもチームが自分を必要としてくれた。それはニュルンベルクもハノーファーもそうだった」と本人が言うように、ドイツ語を完璧に話せなくても彼自身が重要視されていた。

 けれどもセビージャでは同じ攻撃的MFのポジションにサミル・ナスリやガンソら世界的知名度を持つ選手がいる。サンパオリやリージョにしてみれば、ダイレクトにコミュニケーションを取れる彼らの方を重用したいと考えるのも当然のことだろう。

 特にスペインは言葉の話せない外国人を嫌う傾向が強いとされるだけに、清武はピッチ上でのプレーと同じくらいスペイン語学習に力を入れるべきなのかもしれない。

 言葉が障害となってチーム全体に明確な意思を伝えられないと感じるのは、今夏からオランダ1部・ヘーレンフェーンへ移籍した小林祐希も一緒。彼は持ち前の積極性やアグレッシブさを前面に押し出し、身振り手振りでチームメートにコミュニケーションを取っているが、どこか違和感を拭えないと言う。

「もっともっと(外国語を)言葉を喋れるようにならないと、全体を動かすまで行けないかなと。自分の隣の左サイドバック、左サイドハーフを動かすとか、そういうことはできているけど、試合全体を動かすには至っていない。

 例えば、オランダではレフェリーを巻き込んで操作するってことも大事な仕事だけど、完璧にコミュニケーション取れる英語を早く覚えないと難しい。レフェリーも人間なんでいろんな感情があると思うんで、そこも操作できていかないと厳しいなと感じます」と小林は難しさを口にしていた。

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